男性の脱毛症(AGA)の原因とメカニズム

男性の脱毛症(AGA)の原因

男性ホルモン

男性ホルモンのテストステロンより生じるDHT(ジヒドロテストステロン)という物質が髪の毛の成長を抑制することにより抜け毛や薄毛になります。
遺伝によってジヒドロテストステロンを作りやすい体質を持つ人(アンドロゲンレセプターの感受性が高い人)が男性型脱毛症になりやすいのです。
男性のほとんどの脱毛症はこれにあてはまります。

生活習慣

・食事
バランスが偏った食事を続けると髪の毛の構成要素であるケラチンが不足し発毛サイクルが狂います。 髪の毛の栄養素となるタンパク質やアミノ酸をバランスよく取る必要があります。

・飲酒・喫煙
喫煙は血管収縮により血行の障害を引き起こすと共に、毛髪の発育を抑制するジヒドロテストステロンというホルモンが増加します アルコールは撮り過ぎると髪の毛の発育に必要なシスチンというアミノ酸をアルコール分解の為に使うため、発毛に必要な栄養が不足します。

・睡眠
成長ホルモンは、深い睡眠がとれているときに分泌されます。 深夜の就寝や浅い睡眠では成長ホルモンが充分分泌されず抜け毛や薄毛の原因になります。 質の良い充分な時間の睡眠をとるように心がけましょう。

洗髪

頭皮の環境が悪いと抜け毛の原因になります。 頭皮の皮脂をきちんと取ることで発毛環境を整えることも大切です。 過度に洗髪しすぎて脂分を取り過ぎないように、洗髪は1日1回程度が目安です。 すすぎを十分行い、頭皮を強くこすり過ぎないようにしましょう。

過度のストレス

ストレスによる自律神経の乱れから、ホルモンバランスがくずれ円形脱毛症になるケースがあります。 男性型脱毛症(AGA)の直接的な原因にはなりませんが、血行障害や発毛環境の悪化などの間接的な要因になります。

男性型脱毛症(AGA)のメカニズム

男性型脱毛症(AGA)はこのように進行します

1.男性型脱毛症(AGA)の発症

3つの要素

男性ホルモン(テストステロン)

 
5αリダクターゼ
 
  ジヒドロテストステロン(DHT)

男性ホルモン(テストステロン)もジヒドロテストステロン(DHT)も5αリダクターゼも健常な方は適正なバランスで分泌・生成されています。
テストステロンも5αリダクターゼも本来は体にとって、なくてはならない要素で役割があります。
5αリダクターゼは頭部や前立腺にみられる酵素ですが、特に5αリダクターゼ2型は頭頂部、前頭部など薄毛・ハゲができやすい部位に存在します。
男性型脱毛症(AGA)の発症は5αリダクターゼの分泌量の増加から始まります。

男性ホルモン(テストステロン)は5αリダクターゼと結びつきジヒドロテストステロン(DHT)になります。
ジヒドロテストステロン(DHT)は髪の成長を阻害する作用があるため、その量が増えれば髪の毛の成長が鈍くなり抜け毛や薄毛の進行が加速していきます。

ではなぜ、5αリダクターゼ)の分泌量が増えるのでしょうか?
この5αリダクターゼの分泌量は体質や遺伝によって決まると考えられています。
5αリダクターゼの遺伝子は優性遺伝子のなので、ハゲは遺伝するというよく言われる通説を根拠づけるものになっています。

2.毛髪の成長期の短縮→サイクルの周期の変化の加速

ジヒドロテストステロン(DHT)が増えてくると
通常の成長期4~6年なのに対して、成長期が数か月~1年という短命の毛髪が増えてきます。
成長期が短いため、毛髪は太く育つ後半の成長期がありません。必然的に細い毛髪が増えて薄毛の状態になります。
さらに毛髪サイクル周期が短くなると毛根の再生回数(通常毛根の再生回数40~60回)を短い年月で消耗し毛根が早く消滅してしまいます。

毛周期・毛髪サイクル

3.治療のポイント

上記の様に抜け毛が増えてきたと自覚した時には既に進行が始まっています。
放置してしまうのは論外ですが、間違った対処をしても、進行は止まりません。
かえって進行を加速してしまう可能性もあります。
早めに正しい対処を行えばその分、毛髪の寿命ひいては毛根の再生回数を消耗が抑えられます。
「早め」に「正しい」対処を行うことが肝心です。

  • 院長 倉田 主税(くらた ちから)
  • 略歴・所属学会
  • 日本美容外科学会 会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • 日本美容医療テクノロジー学会 会員
  • 日本抗加齢医学会 会員
  •  
  • 平成11年3月 富山医科薬科大学医学部 卒業
  • 平成11年4月 医師免許取得
  • 平成11年4月 富山医科薬科大学(現:富山大学)
  • 脳神経外科入局 (同大学病院・国立水戸病院・ 川崎幸病院勤務)
  • 平成15年3月 脳神経外科退局
  • 平成15年4月 国内の美容外科において、 全国各地で院長を歴任
  • 平成21年6月 ユリシスクリニック開院
  • クリニック情報
  • 診療科目/美容外科、形成外科、皮膚科
  • TEL/0120-961-929
  • 所在地/静岡県浜松市中央区鍛冶町1-39 ピンストライプビル6F